こんにちは!静岡市駿河区新川のセントラル歯科クリニックです。
今回は前回の続きで、歯周病と認知症についてです。
歯周病菌のP.gingvalis菌と認知症の関連、特にこの菌が持つジンジパインという酵素がどうやら影響しているということがわかってきました。
そんな中、海を渡ってアメリカでは現在このジンジパインを阻害する薬を認知症患者に使用する臨床試験が行われているとのことです。来月の11月に試験は終わるとのことで、この試験の結果がひそかに注目されています。
また、この菌が口腔内にどれくらいいるのかということを測定する際にPCR検査が行われます。
PCR検査とは、目的の菌が体に含まれていれば、DNAを増幅させて正確に判定できるというもので、最近では、コロナ菌の特定にも用いられていますね。
この検査は従来は検査をして結果が出るまで時間がかかり、例えば歯周病菌を特定する際には、2週間ほどかかったりもしていたのですが、最近新たに45分で検査ができる機械も登場してきました。
その装置は『Orcoa』という機器で、これで測定することで、検査当日に結果がわかることが可能になります。また、数値で評価されるため、結果をよりわかりやすくイメージができるようになりました。
まだこの機械が出てから、日が浅いため、今後さらに改善が必要な点もあるとは思いますが、歯科医院に行って、認知症の治療として歯周治療をする、なんて日が近い将来くるかもしれませんね。