「親知らずは、ある人とない人がいる?」
「親知らずは抜いたほうがいい?」
「周りの人が親知らずを抜いて腫れた・痛いと言っていた…」
今回は、疑問の多い「親知らず」についてお伝えします。
親知らずは、10歳ごろに顎の骨の中で形成され20歳ごろに生えてくる、前歯から数えて8番目の奥歯です。
親知らずは、全員にあるわけではなく先天的に欠如している方も多くいます。
上下左右、全ての親知らずが生えている方は、日本人の36%程度だそうです。
■ 親知らずは抜いたほうがいい?
親知らずは、他の永久歯よりも遅く生えてくるため、スペースが不足し、斜めに生えたり、歯肉に埋まったまま出てこないケースがあります。
親知らずが、斜め・半分埋まった状態だと、親知らず周辺が不潔になりやすく、周りの歯も含めて虫歯・歯周病のリスクが高くなります。
また、親知らずの周囲の歯肉が、急に腫れたり痛くなることもあり、悪化すると顔の腫れ・喉の痛みなどにもつながるケースがあります。
そのため、正常に生えて機能している場合や、矯正治療等で将来的に活用する可能性がある場合を除き、抜歯をなることも多くあります。
■ 親知らずを抜くリスク
「親知らずを抜いて顔がパンパンに腫れている」などの話をお聞きになったことがあるかもしれませんが、
抜歯による合併症には下記のようなものがあります。
・痛み、腫れ
・出血、内出血
・周囲の歯の損傷
・感染
将来親知らずを利用する可能性があった場合、その選択肢を失うというリスクもあります。
親知らずの活用方法としては、下記のようなものがあります。
・ブリッジ、入れ歯の支えとしての活用
・親知らずの移植(親知らず以外の奥歯を抜歯した場合に、抜歯箇所に親知らずを移植する方法)
矯正治療を考えている場合も、一部親知らずを活用する場合がありますが、親知らずを抜いた場合はこの選択肢を取ることができなくなります。
■ 親知らずを抜かないリスク
親知らずが斜めに生えていたり、一部歯肉に埋まっている場合は、メンテナンスが難しく、虫歯などができやすい環境です。
また、親知らずの手前の歯(前から7番目の歯)は、とても重要な役割を果たしています。
親知らずがあることで、その手前の歯の虫歯・歯周病のリスクが高くなる場合は、親知らずの抜歯を考えることがあります。
このように、親知らずは誰にでもあるものではなく、そして誰でも抜けばいいものではありません。
お口の中の環境を総合的に判断し、抜く必要があるかどうかを判断することが大切です。
親知らずが気になった方は、ぜひ一度セントラル歯科クリニックにご来院ください。